bpnursingの日記

このブログは個人の勉強用です。医師等の監修を受けたものではありません。  間違えなどありましたらお知らせ頂けたらと思います。。

血圧の話11(末梢血管抵抗)

太い血管ほど血圧は高く、脈圧も大きくなります。

大動脈、動脈、そして細動脈の順で細くなっていきます。

細動脈は血流に対して最も抵抗の大きい血管です。

例えば交感神経の興奮によりノルアドレナリンが分泌され血管平滑 筋に作用し収縮させます。

 

血圧の話10(脈圧・平均血圧)

血圧がどのように変動するかをイメージします。

大動脈まで伸展性を失った場合。

収縮期血圧→上昇。

拡張期血圧→下降。

この場合は脈圧は増大し平均血圧も上昇します。

収縮期血圧が上昇すると血液を大動脈緩衝できなくなるので後負荷 が増します。

拡張期血圧の低下は冠動脈への還流が低下します。

 

血圧の話8(平均血圧)

平均血圧とは拡張期血圧+脈圧の1/3で計算できます。

心臓以外の臓器還流の決定子です。

敗血症(血液分布異常性ショック)のガイドラインでは平均血圧65mmHg以上を推奨しています。

脳還流圧(=平均血圧)60~150mmHgの間で脳血流は一定になるという自動能があります 。

ボウマン嚢内圧15mmHg、膠質浸透圧25mmHg、 動脈圧15mmHgで計55mmHg。

55mmHg以上の血圧を維持できないとろ過されません。

低血圧による臓器還流障害を疑うならば平均血圧を計算し意識や尿量と合わせて観察するとよいと思います。

血圧の話7(老化)

加齢に伴い拡張期血圧が上がってきたという経験があるのではない でしょうか?

おそらくその考えは正しいと思います。

主な違いは弾性板層の数の違いです。

末梢にいくにしたがって緩衝能力が弱くなり脈圧も大きくなります 。

拡張期血圧が上がってきた時期は大動脈の柔軟性が保たれているの です。

しかし末梢では柔軟性が低下してきており末梢からの反射波が早く 戻ってきます。

すると収縮期血圧は変わらなくても拡張期血圧は上がります。

大動脈の柔軟性が保たれているうちは拡張期血圧が上昇し、

さらに血管壁が柔軟性を失い大動脈まで固くなると拡張期血圧は低 下します。

 

血圧の話6(老化)

老化により血管壁が固くなるとどのように血圧は変化するのでしょ う。

固くなった血管は伸展しにくくなります。

その結果大動脈でもふいご効果が弱くなります。

緩衝されないため収縮期血圧は上がります。

大動脈が伸展しなかったため血管壁は戻ろうとする力が弱くなりま す。

その結果拡張期血圧は低くなります。

血管が老化により弾性を失うと脈圧は大きくなります。

血圧の話5(圧脈波)

心臓から血液を駆出した時の圧の波が前進波です。

末梢から帰ってくる波が反射波です。

初めに生じた前進波に反射波が重なり脈圧波が構成されます。

血管が固くなると全進波は変わらなくても反射波は早く帰ってきま す。

すると反射波早く前進波に乗ってしまい収縮期血圧は上昇します。

また反射が早いので前進波の後半には反射波が乗らないので拡張期 血圧は低くなります。